警官とちょいもめ

部下が怪我で自宅療養中である。

で、体調はどうだろうかと思ったので、会社支給の携帯電話にメールしたら不達で返ってきた。アドレスを確認して再送したが、やっぱり不達。心配になって電話した。繋がらない。いきなり留守電になって、しかも一杯で録音もできない。

普通心配するよね?
怪我で療養中ってことは、何かが悪化したかトラブルがあって、充電もできない状態…か?と。
同僚に聞いたら、やっぱり連絡が取れていないことがわかった。

住所を聞いて行くだけ行ってみる。しかしオートロックで玄関から先には入れず。高層階なので外からじゃ何も見えないし。そのまま会社へ戻る。
しょうがないので、部屋を借りてるマンションの管理会社と連絡を取って、鍵を借りることにした。その時に立ち会ってもらえないか聞いたところ、そういう場合は通常警察官に立ち会ってもらっているようだと聞いた。なるほど。そりゃそうだよなあ。

で、仕事が一段落したところで鍵を借りに出発。無事に借りられ、今度はマンションの方へ。さっき行ったとき、すぐ近くに交番があったよな。あそこで頼めばいいか…と思いつつ向かう。

交番に立ち寄り「すいません、ちょっとお願いがあるんですが…」と持ちかけて事情を話す。するとダメだと。もう即答。
警察官:「本署の上の方の許可が無いとここを離れられない」とか言います。
ろらん:「それはわかります。でももしものことを思うとこのまま帰れません」
警察官:「それでも手続きが大事なんです」って何度も力説します。

まあ怒られちゃうんだろうな、勝手なことをすると。令状無しで入ると不法侵入になるし。

ろらん:「人の命よりもですか?」って聞いたら、
警察官:「そうだ」と。
ろらん:「本気ですか?」って聞いたら、
警察官:「そういうもんなんだ」と。
ろらん:「…」
警察官:「大家さんに立ち会ってもらって、マンションの管理人と警察官と会社の人と、みんな揃ってから開けるのがいいんです」だって。
ろらん:「…」
警察官:「これでもし亡くなってたりしたら、事件性があるとかないとか、そういう大変な話になる。だから、事前に許可を取らないと同行できないんだ」
ろらん:「だったらなおさら早く確認するべきでしょう?」って言ったらまた、
警察官:「手続きが大事なんだ」って。

ああでもこの辺で、これは根くらべだって気がついた。この警察官が確実に折れる言葉がわかったもん。でもそれはまだだ。まずはこれ。

ろらん:「これでもし明日に延ばして、今夜確認してたら救えた命だったのに…ってことになっても手続きが大事なんですか?死んじゃうんですよ?」ってゴネた。

そしたら上司が出てきて、ちょっと行ってきてあげなってなったわけだ。まさに根くらべ。そして勝利(笑)。確実に折れる言葉は言わなかったけど、その代わりお礼をたくさん言っておいた。
でも、彼らは法を犯しちゃまずいからね。だから、入ったのはおれだけ。

結局部屋にはいなかったけど、会社に戻ったら「ついさっき、本人と連絡取れたよ」と。安心はした。でも、明日は激怒りだから。