無修正モーツァルト

おれの尻をなめろ
おお、おまえ、ばかなバイエルルよ
わたしにゃ酒が何より一番−おれの尻をなめろ
男はみんなつまみ食いが好き
いとしいわたしの食いしんぼさん
おやすみ、おまえはほんとのおばかさん

…。

モーツァルトのスカトロジーはベーズレ書簡などの手紙の中で展開されているが、カノンでも陽気に悪ふざけしている。手紙でもカノンでも「おれの尻をなめろ」というのは、モーツァルト一家、モーツァルト仲間の常套語だったようである。モーツァルトの母親でさえ同じ事を手紙で堂々と書いているからである。意味のないラテン語風の言葉をカノンに作曲して皆で大笑いしているが、我々が歌詞を知らずに聞いていると結構真面目ないい曲に聞こえるから困る。

『おお、おまえ馬鹿なパイエルよ』K559aの歌詞は「大馬鹿のパイエル、おまえはのらくら、駄馬そっくり、どうしようもない。そのうち絞首刑。顔にウンコすりゃ目が覚める。お願いだから僕のお尻をおなめ、おなめ、おお失敬、お尻をしまおう、リッパール、パイエル、失敬!」というものだが、第2節以下が「おれのお尻とヨーハンをなめろ」という風に聞こえて大笑いする趣向になっている。ヨーハンは男の名前だが、Jonicuと発音するとオチンチンになる。

一家でかよ…。