母の手術

今朝、通勤電車の中で父からの電話を受けた。昨日、母の目の手術が無事終わったとのことだった。
軽度の網膜剥離ではあっても、放置すれば失明してしまうかも知れない。といって、手術が絶対に成功する保障なんてない。失敗すればやっぱり失明する。どちらにしても目の手術は恐いものだ。
病院から手渡された「網膜剥離の手術前のガイド」を読んでみたが、術後は下を向いていなければならないそうだ。ガスやシリコンオイルを注入して、その浮力を利用して剥離した網膜を「押し上げる」かららしい。それがガスの場合なら短くて二週間。オイルだと長くて、三ヶ月以上もかかる。その間ずっと、上はおろか正面を見ることもできないようだ。苦しい期間が続くことになる。
しかし、術後が多少苦しくても失明するよりははるかにましだ。自分の好きなものを二度と見ることができなくなったらと考えると、私はとても悲しくなる。家族がそうであり、友人たちがそうであり、景色がそうであり・・・。母が「失明はしたくないなあ・・・」と、弱々しげに言っていたのを思い出す。
とにかく無事に終わって良かった。この後も順調であることを祈るばかり。